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副業を始めようと思って調べ始めたのに、調べるほど分からなくなる。
ブラウザのタブが10個開いたままで、結局その日は何も始まっていない。翌日にはやる気が少し減っていて、また別の副業の記事を読み始める。心当たりのある方は、たぶん少なくないと思います。
私も同じでした。コロナ禍で収入が減り、物価が上がるなかで生活は苦しく、借金もある。何かしないといけないのは分かっていて、そのたびに検索して、そのたびに新しい方法を知って、そして四つの副業を渡り歩きました。
いま振り返って思うのは、足りなかったのは情報ではなく順番だったということです。副業を始める前に決めるべきことは、実はそれほど多くありません。この記事では、その順番を最初から最後まで通して整理します。
副業を始める前に決める3つのこと
副業選びから入ると、たいてい迷子になります。世の中には副業が何十種類もあり、どれも「初心者向け」と書いてあるからです。
先に決めるのは、副業の種類ではなく自分側の条件です。3つだけです。
①目標金額は「月3万円」から
いきなり月10万円や脱サラを目標にすると、達成までの距離が遠すぎて、途中で「やっぱり無理だ」と感じてしまいます。
最初は月3万円を勧めます。生活の実感が変わる程度には大きく、副業で現実に届く範囲でもあるからです。金額の大きさより、一度でも達成できるかどうかで決めるのが大事だと思っています。
②使える時間を先に決める
「空いた時間でやる」と決めた副業は、まず続きません。本業があって家事があって疲労がある一日で、時間が自然に余ることはほぼないからです。
やり方は単純で、曜日と時間を先にブロックしてしまいます。私の場合は、本業を終えて一時間休憩してから2時間、という形に落ち着きました。帰ってすぐは頭が動かないので、休憩を前提に組んでいます。
そして睡眠時間は削らないと決めています。私は最低5時間を確保するようにしています。睡眠を削って作った時間は、翌日の本業と翌週の副業を両方壊すので、結果的に何も残りません。
③初期費用はゼロにする
最初の副業は、お金をかけずに始められるものを選んでください。
初期費用をかけると「元を取らなければ」という気持ちが生まれます。一見やる気のように見えますが、実際には撤退の判断を遅らせて、傷が深くなってからやめることになりがちです。無料で始めたものなら、合わないと分かった時点で気軽に方向転換できます。
最初に決めるのは副業の種類ではなく、目標金額(月3万円)・使う時間(固定枠)・初期費用(ゼロ)の3つ。この3つが決まると、選べる副業は自然に絞られます。
副業の種類マップ|4タイプで整理する
条件が決まったら、副業を4つのタイプで整理します。個別の副業名を追いかけるとキリがないので、タイプで捉えるのがおすすめです。
スキル販売型
自分の知識・経験・作業を、必要な人に直接売る形です。ココナラのようなスキルマーケットや、知人からの依頼がこれにあたります。
- 初期費用:ゼロで始められる
- 成果までの時間:短い(買い手がつけばその場で収入)
- 在庫:不要
- 続けやすさ:高い。ただし最初の1件が出るまでは手応えがない
売れているのは資格が必要なものより、日常の作業や経験です。たとえばエクセルの関数を組む、ブログ記事の構成案を作る、面接の練習相手になる、悩みを聞く、サムネイル画像を作るといったものです。
転職を経験した人が職務経歴書を添削する、同じ子育ての時期にいる人の相談相手になる。こうした「相手より少し先にいる」という立ち位置が、そのまま商品になります。
受注型(クラウドソーシング)
クラウドワークスやランサーズで案件に応募し、納品して報酬を得る形です。
- 初期費用:ゼロ
- 成果までの時間:短い〜中(応募して選ばれる必要がある)
- 在庫:不要
- 続けやすさ:中。単価が低い案件を受け続けると消耗しやすい
案件として多いのは、記事の執筆、データ入力、文字起こし、商品説明文のリライト、簡単なバナー制作などです。未経験から入りやすい反面、応募者も多くなります。
初心者向けの記事案件は文字単価0.5〜1円あたりが目安になることが多いようです。ここで消耗しないコツは、低単価の案件を数で埋めることではなく、同じ発注者から継続で受けられる形に早めに移すことだと思います。
ストック型(ブログ・note・動画)
コンテンツを作って積み上げ、あとから収益が発生する形です。このサイトもこれにあたります。
- 初期費用:ゼロ〜小
- 成果までの時間:長い(数ヶ月〜1年)
- 在庫:不要
- 続けやすさ:低い。無収入期間が長いので、ここで多くの人が離脱します
具体的には、ブログの広告収入、noteの有料記事、YouTube、音声配信、写真やイラストの素材販売などです。このサイトと私のnoteもここに入ります。
実感として、書いた分がその月の収入になることはほぼありません。代わりに、過去に書いたものが後から効いてきます。「今月の収入」より「来年の資産」に時間を使いたい人向けのタイプだと思います。
物販・投資型
せどり・転売や、株・FXなどです。
- 初期費用:必要
- 成果までの時間:短いこともあるが、変動が大きい
- 在庫や元本:必要
- 続けやすさ:低い。損失が出る可能性があり、精神的な負荷が大きい
せどりやフリマアプリでの転売、ハンドメイド販売、株式・投資信託、FXなどがこのタイプです。ハンドメイドは材料費と在庫がかかり、投資系は元本が減る可能性があります。
私自身、せどりとFXはこのタイプで手を止めています。トレカ投資も相場を眺めるのが楽しくなって、途中から副業ではなく趣味になっていました。一本目にこのタイプを選ぶなら、失っても生活に影響しない額を先に決めてから入ることを勧めます。
先の3条件(初期費用ゼロ・成果まで短い・在庫なし)を満たすのは、スキル販売型と受注型です。ストック型と物販・投資型が悪いわけではなく、一本目に選ぶものではないという話です。
自分に合う副業の選び方
タイプが絞れたら、そこから何を選ぶかです。
「好きなこと」より「続けられること」で選ぶ
副業選びでよく言われるのが「好きなことを仕事に」ですが、一本目についてはあまり当てになりません。好きなことでも、平日の夜に2時間やるとなれば負荷はかかります。逆に、特に好きでなくても淡々と続けられる作業もあります。
判断の軸は「テンションが上がるか」ではなく、疲れている日でも手が動くかだと思います。
【体験談】4つ渡り歩いて分かった、選び方の失敗
私はせどり、トレカ投資、FX、ブログの四つを試して、四つとも続きませんでした。
当時は「自分に合わなかった」と思っていましたが、あとから見ると選び方の段階で外していました。せどりは仕入れと相場チェックの往復が生活と噛み合わず、トレカ投資は趣味と混ざり、FXは退路を決めずにのめり込み、ブログは成果が出るまでの距離を知らないまま始めていました。
そしてもう一つ、四つ全部に共通していたことがあります。どれも作業を全部自分の手だけでやっていたことです。だから一回あたりが重く、平日の夜には続かなかった。ここに気づいたのが、私にとって一番大きな転換点でした。
四つを渡り歩いたあと、自分に合うジャンルをどう選び直したのかはnoteに書いています。同じところで止まっている方はそちらもどうぞ。
副業、何をやればいいか分からない人へ。4つ渡り歩いた私の無料AIジャンル診断(note)
迷ったらスキル販売から試す理由
どのタイプにするか決めきれない場合は、スキル販売から試すのが分かりやすいと思います。
登録も出品も無料で、売れなければ手数料も発生しません。つまりやめても損しない形で、実際に自分が動けるかどうかを確認できます。「売れるスキルなんてない」と感じる方が多いのですが、実際に売れているのは専門家というより、その分野をちょっと先に進んだ人であることが多いです。
代表的なのがココナラです。登録だけしておいて、出品するかどうかは後から決めても構いません。
出品するネタの探し方や具体的な手順は、別の記事にまとめています。
副業を始める5ステップ
ここからは実際の動き方です。スキル販売型を例にしていますが、受注型でもほぼ同じ流れになります。
①登録する
まずアカウントを作ります。ここは30分もかかりません。この日のうちに終わらせてしまうのがコツです。翌日に回すと、翌日には別のことを調べ始めているからです。
②何を売るか決める
自分の職歴・趣味・日常の作業を書き出して、「人に頼まれたことがある」「聞かれたことがある」ものを探します。専門家である必要はなく、相手より少し先を知っていれば成立します。
③出品・提案する
サービスの説明文を書いて世に出します。ここで完璧を目指すと止まるので、60点で出して後から直す前提にしてください。文章はあとで何度でも書き換えられます。
④最初の1件を取る
最初は価格を相場の低めに置き、実績と評価を作ることを優先します。安売りを続ける必要はありませんが、ゼロ件の状態を抜けるまでは価格より件数です。
⑤振り返って直す
1件終わったら、時間がかかった作業と、相手が喜んだ点を書き留めます。この記録が次の値付けと商品説明に効いてきます。
続けるための設計
始めるところまでは、実は誰でもいけます。問題はその先です。
続くかどうかは意志ではなく形で決まる
副業が続かない理由を「意志が弱いから」で説明すると、話がそこで終わってしまいます。意志は増やせません。
代わりに変えられるのは形です。時間の取り方、一回あたりの作業量、無収入期間の想定。ここを最初に組んでおくと、気合いに頼らずに続きます。この話は長くなるので、別の記事にまとめました。
AIで一回の負担を半分にする
もう一つ、いま副業を始める人には大きな追い風があります。作業の一部をAIに任せられることです。
下書きを書かせる、調べ物をさせる、文章を整えさせる。それだけで平日の夜にできる量が変わります。私が四つ失敗して五つ目で止まらなくなった違いは、能力ではなくここでした。無料で使える範囲でも十分効果があるので、副業の内容と一緒に「どこをAIに任せるか」も最初に決めておくことを勧めます。
どこをAIに任せて、どこは任せてはいけないのか。始め方は別の記事にまとめました。
続くかどうかは、始めたあとの根性ではなく始める前の形でほぼ決まります。時間を固定し、一回を軽くし、無収入期間を想定しておく。この3つだけでも脱落率は変わります。
始める前に知っておくリスクと手続き
不安を先に潰しておくと、後ろめたさなく進められます。
就業規則の確認(許可制・届出制)
まず自社の就業規則を確認してください。近年は副業を認める企業が増えていますが、その多くは「許可制」または「届出制」です。禁止されていないからといって無届けで進めると、後で面倒になることがあります。
確定申告は「所得20万円」が目安
給与所得者の場合、副業の所得(売上から経費を引いた額)が年間20万円を超えると確定申告が必要になるのが一般的な目安です。売上ではなく所得で判定される点に注意してください。
住民税の扱いなど細かい部分は個々の状況で変わるので、金額が見えてきた段階で税務署か税理士に確認するのが確実です。
怪しい副業の見分け方
「誰でも」「絶対」「今だけ」が揃っているものは、いったん距離を置いたほうが無難です。加えて、始める前にお金を払わせる構造のものは慎重に見てください。
正当な副業は、こちらが働いてから収入が発生します。先に支払いが来る構造は、それ自体が収益源になっている可能性があります。
見分け方の具体的なチェックリストと、判断に迷ったときに使える質問は、別の記事にまとめました。
よくある質問
副業に使える時間が1日30分しかありません
30分でも構いません。長さより、毎週同じ形で繰り返せるかが効きます。30分なら「作業を1種類だけやる」と決めておくと進みやすいです。
スキルも資格もありません
一本目に資格は要りません。実際に売れているのは、相手より少し先を知っている人です。まずは自分の職歴と日常の作業を書き出すところから始めてください。
何ヶ月で成果が出ますか
タイプによって大きく変わります。スキル販売型や受注型なら数週間〜数ヶ月、ストック型なら数ヶ月〜1年が一般的な目安です。断定はできませんが、一本目は成果までが短いタイプを選ぶことで、この不確実性そのものを小さくできます。
副業が会社に知られたらどうなりますか
就業規則で認められている範囲なら、基本的に問題になりません。逆に、規則を確認せずに進めることがリスクになります。確認は始める前に済ませてください。
まとめ|決めるのは3つ、あとは動かしながら直す
長くなったので、要点を整理します。
- 先に決めるのは副業の種類ではなく、目標金額(月3万円)・時間(固定枠)・初期費用(ゼロ)の3つ
- 一本目は「初期費用ゼロ・成果までが短い・在庫なし」で選ぶ(スキル販売型か受注型)
- 続くかどうかは始めたあとの根性ではなく、始める前の形で決まる
- 就業規則の確認と、所得20万円の目安だけは先に押さえておく
副業は、正しい一つを引き当てるゲームではないと思っています。条件を決めて、合いそうなものから小さく試して、合わなければ形を変える。私は四つ外してから五つ目でようやく止まらなくなりました。
次の一歩として、どちらから読んでも構いません。