AIに記事を書いてもらって、同じAIに「見直して」と頼む。それなのに、直ってほしいところが直らない。その手詰まりに、心当たりがある方もいると思います。
私も、最初はそうしていました。同じAIに何度直させても、よくなりませんでした。
いまは、見直しを、書いたのとは別のAIにやらせています。 書いた側の話の流れを知らないAIのほうが、粗をよく見つけます。
私はエンジニアではありません。この記事では、ブログの記事を検品させるときに、何を見させて、何を見させないかを書きます。
同じAIに見直させても、粗が見えない理由
記事を書いたAIは、それまでの話を全部覚えています。どんな材料を渡されて、どう組み立てたか。どこを何回直したか。
その状態で「見直して」と頼むと、AIは書いたときの前提のまま読みます。前提がずれている場所ほど、書いた本人には見えません。
これは人間も同じです。各所で言われていることですが、自分で書いた文章の間違いは、自分では見つけにくいものです。頭の中の正しい文を読んでしまうからです。
だから見直しは、話の経緯を知らない相手に頼みます。Claude Codeには、役割を決めた別のAIを呼び出す仕組みがあります。サブエージェントと呼ばれるものです。私は、書き上げた原稿をこの別のAIに渡して、検品させています。
検品役には、4つだけ見てもらっています
検品役に見てもらうのは、次の4つです。
- AIっぽい言い回し:いかにもAIが書いたような、決まり文句や整いすぎた文
- 自分の記録との食い違い:私が実際に話したことや、公開済みの記事と矛盾していないか
- 書いてはいけないもの:収益の数字、資格や経歴、他人の感想を作っていないか。実際より得に見える言い切りをしていないか
- 読者への当たり:上から教えるような書き方になっていないか
誤字や読みやすさは、この役には見させていません。別の役に任せています。
見てほしいことを全部渡すと、全部が浅くなります。4つに絞ったほうが、1つずつを深く見てくれます。
3つ目の「書いてはいけないもの」を入れているのには、理由があります。AIは、私が話していない体験の場所まで、もっともらしい言葉で埋めてしまいます。そこに数字や経歴が入れば、読者に嘘をついたことになります。ここだけは、私の目より先に、別のAIに止めてもらう形にしています。
本文は、書き換えさせません
検品役に返してもらうのは、指摘と直し案だけです。本文を直接書き換えることはさせていません。
直すかどうかは、私が決めます。直し案をそのまま使うことも多いです。それでも、決めるところだけは手放していません。
検品役に書き換えまで任せると、誰が書いた文章なのか分からなくなります。書くAI、見るAI、決める私。この3つを分けておくと、何がどこで変わったのかを追えます。
検品役に伝えていること
検品役を用意するとき、伝えている内容をまとめると次のようになります。言い回しは私の言葉に直していますが、中身はこの通りです。
あなたは、書いた人とは別の立場で原稿を読む検品役です。
本文は書き換えず、指摘と直し案だけを返してください。
見るのは4つだけです。AIっぽい言い回し、書き手の記録との食い違い、作った数字や経歴や他人の感想と、実際より得に見える言い切り、上から目線の書き方。
誤字や読みやすさは見なくてかまいません。
問題がなければ、無いと書いてください。無理に指摘を探さなくてかまいません。
最後に、そのまま出してよいか、直してから出すか、出せないかを一言で返してください。
「無理に探さなくていい」と伝えているのは、ないはずの問題を指摘されると、本物の指摘が埋もれるからです。
最後の一言があると、指摘が多いときでも判断が速くなります。直してから出せば済む話なのか、出すこと自体を止める話なのか。そこが先に分かるからです。
照らし合わせる記録の場所も、あわせて伝えています。私が話した体験をまとめたファイルと、公開済みの記事です。これがないと、検品役は「食い違い」を見ようがありません。
実際に止めてもらったこと
公開済みの記事と、食い違っていた
いちばん助かったのは、これです。
別の記事の下書きに、Claude Codeに作業を任せ始めた時期を書いていました。ところが、8月に公開した記事には、それより前から任せていたと読める文が載っていました。
検品役は、下書きと公開済みの記事を突き合わせて、この食い違いを見つけました。書いた側のAIは、作業のルールが変わった日を、任せ始めた日だと取り違えていました。
両方の記事を読んだ人がいれば、どちらかが嘘に見えます。
何稿も前に消した言い回しの生き残り
別の記事を何度も書き直していたときのことです。
何稿も前に消したはずの言い回しが、記事の別の場所に生き残っていました。私は完全に消したつもりでした。
検品役は、前の原稿を知りません。だからこそ、「この部分だけ流れとずれている」と気づけたのだと思います。
条件を、実際より広く書いていた
スクールの案件サポートに触れた記事で、割引の条件を短くまとめすぎていました。読んだ人が、実際より得だと受け取れる書き方です。
検品役は、前に書いた記事に引いておいた公式の表記と突き合わせて、ずれを指摘しました。お金の条件は、読者が判断に使う部分です。ここを広く書くと、紹介している側の信用にも関わります。
検品役も、間違えます
指摘は、ほとんど全部直しています。
ただ、検品役の指摘が外れていたこともあります。
ある記事では、「公式の説明に、この言葉は見当たらない」と指摘されました。公式サイトを確かめると、その言葉は書かれていました。別の記事では、古い記録をもとに、いまの作業の形とずれた指摘が出たこともあります。
どちらも、確かめてから直さずに残しました。直すかどうかを私が決める形にしているのは、このためでもあります。
始めるなら、最初の1本から
検品役は、Claude Codeに作ってもらいました。何を見てほしいかを伝えて、その役割を持つAIを用意してもらう形です。作り方の細かい手順は、Claude Codeの公式の説明を見てください。
始めるなら、最初の1本から入れておくことをすすめます。
食い違いは、記事が増えるほど起きやすくなります。前に何を書いたかを、自分で全部覚えておくのは無理だからです。記事が少ないうちなら、照らし合わせる記録も少なくて済みます。最初から入れておけば、食い違いを早い段階で見つけやすくなります。
どこまでClaude Codeに任せて、どこを自分で決めているかは、別の記事にまとめました。
よくある質問
検品役も間違えますか
間違えます。公式サイトに書かれている言葉を「見当たらない」と指摘されたこともあります。だから、指摘は確かめてから直しています。
誤字は見てもらわないのですか
この検品役には見させていません。誤字や読みやすさは、別の役に任せています。1つの役に全部を見させると、どれも浅くなるからです。
書いたAIに「厳しく見直して」と頼むのではだめですか
私は、同じAIに何度直させても、よくなりませんでした。書いたAIは、書いたときの前提をそのまま持っています。厳しく読もうとしても、その前提の外には出にくいのだと思います。
まとめ
書いたAIに見直させても、粗は見つかりにくいです。見直しは、話の経緯を知らない別のAIに頼みます。
見させるのは、AIっぽさ、自分の記録との食い違い、書いてはいけないもの、読者への当たりの4つだけです。本文は書き換えさせず、直すかどうかは自分で決めます。
私もいまだに、言われるまで気づかない食い違いを出しています。だから、見る役を別に置いています。
Claude Codeを使って楽天アフィリエイトの記事を書く前に、規約を確かめた記事もあります。